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ゴルフバカ一代改め、リンクスバカ一代のseatakuです。Never Up Never Inというタイトルをブログ開始時から使っていましたが、Nae Wind Nae Gowfに改めました。If there's nae wind, it's nae gowf、つまり「風が吹かねばゴルフにあらず」という意味で、スコットランドの古い格言です。GOWF(発音はゴウフ)というのはスコットランド語でゴルフのことで、いまでもスコットランドで使われています。コンディションはすべてのプレーヤーに対して平等です。晴れた穏やかな日であれば、普通のクラブ選択をしていいスイングをすればいいスコアが出るでしょう。しかしそれはスコットランド人にとってはnae gowf、ゴルフじゃない。風が吹き荒れ雨が降るようなコンディションでこそ、ゴルファーの真価が発揮される。それこそがゴルフの神髄。風が吹きつけて固く締まったグラウンド、懲罰的ともいえるラフ。そこに風が吹いて雨が降ると、考えることがたちまち増える。持てる知識を総動員する。距離計なんて役に立たない。風、地面、ライを体全体で感じる。そしてクラブを選び、どこに向かって、どんな球筋で、どこに球を落とすかを考える。そこにはチープなスイングメカニズムを考える余地すらない。ただただひたすらに狙いを定めて思いっきり打つ。風に球は流され、グラウンドが硬く球が跳ねる。ラッキーもあればアンラッキーもある。それもすべて受け入れて、どれだけ打ちのめされても、ある時は進み、ある時は退いて、最終的なゴールを目指す。それこそ本当のゴルフではないのか・・・・。60近くなって初めてそれに気づき、ゴルフの神髄を見てみたい。そんな想いでこのブログを続けていきたいと思います。さて、ゴルフを始めたのは、ロンドン駐在になった24歳の頃で、初めてプレーしたコースはロンドン近郊のWentworth GCという超名門。当時はバブルが始まった頃で、Eastコースをプレーさせていただいたのが今に至るゴルフのスタートです。それから結婚するまでの2年間は毎週末4ラウンドするぐらいゴルフに打ち込みました。当時はバブル時代で、お客さんが日本からひっきりなしに来て、駐在員の週末の仕事はゴルフとカジノでした。こういうお客さんとスコットランドのコースもたくさん回らせてもらいました。6年ほどして日本に戻ってからはプレーをする暇もありませんでしたが、2年後にアメリカ駐在になり、また週末のゴルフに明け暮れる日々が始まりました。奥様もゴルフをエンジョイしていましたが、子供が早産で生まれた次の日に日本人ではまずプレーできない名門にご招待をいただいていたので「行きたい」と言ってアメリカ人にあきれられたり、そんなこともありました。しかしながら、6年ほどして日本に帰国し、5年ほどゴルフから遠ざかり、最初いただいたハンディが21とへたくそに成り下がっていました。そこで、往年のハンディを復活させるためにこのブログを立ち上げて、自分の恥をさらして絶対にシングル復活を目指しましたが、悔しいながらこのブログを始めて8年ほどの間で、JGA/USGAインデックスで11.1、コースハンディが14までが精一杯でした。2020年4月に3回目の海外、2回目のロンドン駐在が決まりましたが、コロナの影響でほぼ半年遅れで赴任し、新たなゴルフライフが始まりました。新たにハンディキャップを取得して、競技にも参加して、こちらでシングルを目指しています。そんな目標を持っていますが、コロナで不自由な中、全英オープン開催コースに代表されるリンクスコースを回り、20代のころにはわからなかったリンクスコースのすばらしさに改めて感動。そこで、リンクスコースのウェイティングリストに載せてもらって、2023年3月、リンクスコースのメンバーになって、インランドゴルフとは全く違うゴルフも楽しんでいます。日本人コミュニティーでもゴルフをプレーしていますが、どちらかというとイギリス人コミュニティーでのゴルフが中心です。僕のラウンド記録やゴルフコースの紹介だけでなく、日本人がほとんど発信していないイギリス人との競技ゴルフについても発信していきたいと思います。ワーストスコアは覚えていませんが、ベストは2回で、1994年にロンドン郊外のSurreyにあるCamberley Heath GCと、2001年にアメリカとカナダの国境のBlaine WAにあるSemiahmoo GCで出した78です。この10年だと2020年6月26日にホーム(レギュラー、70.1/117)で出した79(8.6)、イギリスに来てからでは2024年2月10日に第1ホーム(フロント6,155/72 70.0/125)で出した79(6.7)がそれぞれベストです。僕のタイトリストPro V1の1番の写真は、2022年1月1日、セント・アンドリュース・オールド・コースを回った球で,黒い痕は17番のホテル越えのティーショットで天井にブチ当てた時につきました(笑)。ロストせずに1番から18番まで回った球で、永久保存しています。ここからは思いっきり自慢です。World Top 100コースの中でプレーしたことがあるのは次のコースです。(*印はこのブログにラウンド記を記載しています)。(Lはリンクス,Hはヒースランド,Pはパークランド,Sはシーサイド)世界百選(25コース)07*L St Andrews (Old) (St Andrews, Fife, Scotland)10*L Trump Turnberry (Ailsa) (Turnberry Ayrshire, Scotland)11*L HCEG Muirfield (Gullane, East Lothian, Scotland)13*L Royal Dornoch (Dornoch, Sutherland, Scotland)16 S Pebble Beach (Pebble Beach CA)17 L Ballybunion (old) (Barrybunion Co Kelly, Ireland)19*L Royal St. George's (Sandwich, Kent, England)21 L Bandon Dunes (Pacific Dunes) (Bandon OR)22*H Sunningdale (Old) (Sunningdale, Berkshire, England)32*L North Berwick (West) (North Berwickm East Lothian, Scotland)36*L Carnoustie (Champion) (Carnoustie, Angus, Scotland)40*L Royal Birkdale (Southport, Lancashire, England) 44 L Portmarnock (Portmarnock, Co Dublin, Ireland)47*H Swinley Forest (Ascot, Berkshire, England)53*H Sunningdale (New) (Sunningdale, Berkshire, England)60*H Woodhall Spa (Hotchkin) (Woodhall Spa, Lincolnshire, England)62 P Bethpage (Black) (Farmingdale NY)63 L Royal Aberdeen (Balgownie) (Aberdeen, Scotland)65*L Royal Lytham & St Annes (St Annes, Lancashire, England)68 L Cruden Bay (Cruden Bay Aberdeenshire, Scotland)71*L Royal Porthcawl (Porthcawl, South Wales, Wales)72*H St George's Hill (Weybridge, Surrey, England)73 L Bandon Dunes (Bandon Dunes) (Bandon OR)86 P Naruo (Kawanishi, Hyogo, Japan)93*L Royal Cinque Ports (Deal, Kent, England)世界百選の次は全英+アイルランド百選です。(世界百選含めて51コース)31*H West Sussex (Pulborough, Sussex, England)32*L Royal Troon (Troon, Ayrshire, Scotland)34*L Prestwick (Prestwick, Ayrshire, Scotland)38 P Gleneagles (King's) (Auchterarder, Perthshire, Scotland)39*H Walton Heath (Old) (Walton on the Hill, Surrey, England)42*L Royal Liverpool (Hoylake, Merseyside, England)44*L Machrihanish (Champion) (Machrihanish, Argyll, Scotland)48 H Wentworth (West) (Weybridge, Surrey, England)50*H The Berkshire (Red) (Ascot, Berkshire, England)51*L Hillside (Southport, Lancashire, England)52*L Formby (Formby, Lancashire, England)53*L Saunton (East) (Saunton, Devon, England)54 L County Sligo (Championship) (Rosses Point, Co Sligo, Ireland)55*L Nairn (Championship) (Nairn, Invernesshire, Scotland)58*H Hankley Common (Farnham, Surrey, England)62*L Burnham & Berrow (Championship)(Burnham, Somerset, England)67*H Woking (Woking, Surrey, England)73*H Worplesdon (Woking, Surrey, England)78*H West Hill (Woking, Surrey, England)79*L Royal St David's (Halech, Gwynedd, Wales)81*L Pennard (Southgate, South Wales, Wales)82*H The Berkshire (Blue) (Ascot, Berkshire, England)83*L Machrihanish Dunes (Campbeltown, Argyll, Scotland)84*L Aberdovey (Aberdovey, Gwynedd, Wales)85*L Prince's (Shore & Dunes) (Sandwich, Kent, England)91*H Hindhead (Hindhead, Surrey, England)92*L Brora (Brora, Sutherland, Scotland)94*H New Zealand (Woking, Surrey, England)97*L Southport & Ainsdale (Ainsdale, Lancashire, England)99 L Ballyliffin (Old) (Ballyliffin, Co Donegal, Ireland)次はイングランド百選です。(世界百選・全英百選含めて41コース)45*H Wentworth (East) (Weybridge, Surrey) 46*P Royal Ashdown Forest (Old) (Forest Row, E Sussex)48*P Woburn (Marquess) (Woburn, Buckinghamshire)51 P Woburn (Duke's) (Woburn, Buckinghamshire)55*P Bearwood Lakes (Wokingham, Berkshire)56*P Remedy Oak (Woodlands, Dorset)57*L Saunton (West) (Saunton, Devon)58*H The Addington (Croydon, Surrey)59*L Royal North Devon (Westward Ho!, Devon)62*P The Wisley (Woking, Surrey)67*L Littlestone (Littlestone-on-Sea, Kent) 74*H Tandridge (Oxted, Surrey)77*P The Grove (Chandler's Cross, Hertfordshire)79 H Camberley Heath (Camberley, Surrey)80*P The Belfry (Brabazon) (Wilshaw, Warwickshire)86*P Woburn (Duchess) (Woburn, Buckinghamshire) そのほかにも日本やイギリスだけでなく、アメリカ西海岸、変わったところではオランダ、デンマーク、ノルウェー、アイスランドなどなど、色々なコースをたくさん回っている割にはへたくそです。ちなみに日本では、30年のゴルフキャリアで「2023年5月号チョイス誌日本のベスト100コース」では次の30コース(富士CCがフォース40から陥落、程ヶ谷CCと宝塚CC(旧)がフォース40に復帰。)にお邪魔しています。逆にこれだけ回れているのが奇跡かもしれません。[内]は田野辺薫のニッポンのベストコース50。<内>はTop 100 Golf Courses Japanのベスト100。トップ10(3)小樽CC(新)(北海道)安田幸吉 [19]<41>我孫子GC*(千葉)赤星六郎[7]<8>鳴尾GC(兵庫)H.C.クレーン[6]<3>セカンド20(4)札幌GC輪厚C(北海道)井上誠一[29]<49>大洗GC(茨城)井上誠一[3]<9>霞が関CC西C*(埼玉)井上誠一 [9]<18>大阪GC(大阪)上田治 <33>(2021年サード30から昇格)ゴールデンバレーGC(兵庫) R.T.ジョーンズJr[14] <27>古賀GC(福岡)上田治[10]<10> サード30(10)狭山GC東・南・西C*(埼玉)小寺酉二茨城GC*(東C・西C)(茨城)上田治(2021年フォース40から昇格)鷹之台CC*(千葉)井上誠一 [11]<17>紫CCすみれC(千葉)小林秀年 [48]<57>カレドニアンGC(千葉)J.M.ポートレット<38>袖ケ浦CC袖ケ浦C*(千葉)和泉一介千葉CC梅郷C*(千葉)安田幸吉 [27]<29>千葉CC野田C*(千葉)藤田欽哉相模原GC東C*(神奈川)小寺酉二[23]<63>東広野GC(兵庫)小林祐吉 [22]<26>フォース40(11)PGM石岡GC(茨城)J.ニクラウス [38]<77>嵐山CC*(埼玉)小寺酉二 [33]総武CC総武C*(千葉)富沢誠造小金井CC*(東京)W.へーゲン [張出大関]程ヶ谷CC*(神奈川)赤星四郎(圏外から昇格)城陽CC(京都)佐藤儀一有馬ロイヤルGC(兵庫)上田治・R.V.ヘギー宝塚CC(旧)(兵庫) 広岡久右衛門・福井覚治[32](圏外から昇格)六甲国際GC(兵庫)加藤福一 <28>西宮CC(兵庫)井上誠一パインレークGC(兵庫)R.T.ジョーンズJr<47>やっぱり二大巨頭、井上誠一と上田治が多いです。珠玉の推し(チョイス2023年5月号掲載)京都GC上賀茂C (京都) H. シェフィールド田辺CC(京都) 佐藤儀一千刈CC(兵庫) JEクレーン日本のベストショートコース20(チョイス2023年5月号掲載)小樽CC(旧)(北海道)久野岩治大みかGC(茨城)井上誠一岡山霞橋GC(岡山)JEクレーンいいコースは海外・国内とも歩きコースが見事に並びました。ゴルフは歩きと信じています!!カバー写真: Royal Dornoch GC Champion C No.14 'Foxy' (439Y Par 4)開場:1877年設計:Old Tom Morris評価:世界13位、GB&I 5位 スコットランド4位 北部スコットランド1位スコットランドでは、少なくとも15世紀にはゴルフがプレーされていたことが確認されている。スコットランドがイングランドからの侵略の危機にさらされていた15世紀、1457年3月6日、12歳以上の男子に軍事教育(特にアーチェリー)を義務付ける一方、フットボールとゴルフを禁止する法律がスコットランド議会で可決されジェームズ2世により禁止された。さらにジェームズ3世の世には、1471年には罰金として40シリングを徴収することも法律になり、ジェームズ4世の世には1491年にも役に立たない遊びの禁止が引き続き議決された。スコットランドでは、ゴルフは国防の妨げになるぐらい楽しい遊びだと認識されていたことがうかがわれる。ところが1502年、禁止令を発布した張本人のジェームズ4世自身が、パースの弓職人に「クラブ」を作らせて14シリングを支払ったことが記録されている。同年12月にグラスゴー条約(永遠不戦条約)がスコットランド王のジェームズ4世とイングランド王のヘンリー7世の間で締結され、その当時、戦争の危機が薄らいだことがその理由の一つと考えられている。このことから、スコットランドで名君とされたジェームズ4世が最初のゴルファーとされるゆえんである。翻ってここドーノックの地でゴルフが最初にプレーされた記録は1616年。1619年にはその地を治めていたサザランド卿が10ポンドの大金を払ってゴルフ道具をそろえたことが記録されている。1628年にはドーノックのリンクスがスコットランド中で最も素晴らしく広く、モントローズ(1562年に記録あり)やセントアンドリュース(1574年に記録あり)をはるかに上回ると記述されている。そんなロイヤル・ドーノック、クラブ創立は1877年、9ホールで開場した。その後1886年にオールド・トム・モリスが9ホールを改修、その3年後の1889年に18ホールに改修した。その後、ゴルフ三巨人のJHテーラーが改修、第二次世界大戦後にジョージ・ダンカンが現在の6番から11番を設計し、古い13番から18番までを新たなストゥルコースの一部とした。2017年には現代の巨匠、マッケンジー&エバートのトム・マッケンジーが大々的に改修を加えて現在に至っている。この野趣あふれ街の喧騒から隔離されたこのドーノック、本当に野生の美しさがある。夏にはゴースの花が咲き乱れ、真っ白な砂浜が海とリンクスを隔てている。まさに自然の造形美であり、自然の起伏に富んだ土地に素晴らしいコースが広がっている。コースは、1番から8番は山側を、9番から海岸沿いを進む典型的なアウト・インのレイアウトであるが、多くはアウトを海沿い、インを山沿いとすることを考えると、ユニークな設計である。写真は、ロイヤル・ドーノックのシグネチャーホールの14番「フォクシー」。フロントティーから439ヤードと長いパー4で、アンデュレーションに富む地形そのままに左ドッグレッグしていく。バンカーさえも作らずに最もシンプルで自然なコースデザインに仕上がっている。グリーンの手前は大きく砲台状に落ちておりグリーン上はうねるアンデュレーションが特徴である。アメリカの名コース、パインハーストNo.2を設計したドナルド・ロスは、ここドーノックの生まれでヘッドグリーンキーパーでありプロでもあった。彼がアメリカにわたって設計したコースのグリーンには、ドーノックの造形が行かされていると言われる。20世紀初頭に活躍したイギリスのゴルフ評論家のバーナード・ダーウィンは、「そして、嗚呼・・・僕の今までの教育における欠陥のなかで最悪なのがドーノックだ。ここまで北にいくには十分な時間とお金はないようだ」と表現したぐらいの名コース。グラスゴーからクルマで4時間だが、機会があればぜひ足を延ばしてほしい。コースは絶対に裏切らない。イギリスのリンクスコース最北端に近い珠玉の作品である。
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